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猫と男 東京で生きる男と、共に暮らす猫。ふたりの距離感から垣間見える、唯一無二の物語。

番外編:STAY HOME WITH CATS. Vol.2 / 猫との新しい日常

前回に引き続き、今回も番外編「STAY HOME WITH CATS.」をお届けします。
奈良、福岡、ロンドン、それぞれの場所で暮らす猫と男の日常の一コマをお楽しみください。

文:加藤孝司 編集:落合真林子(OIL MAGAZINE / CLASKA)

新型コロナウイルスの影響による不要不急の外出自粛要請が出されたり、ゴールデンウィークの最中にはコロナ時代の新しいマナーとして「新しい生活様式」が政府の専門家会議によって提言された。

全国9都道府県への緊急事態宣言が続く中、私たちの日々の過ごし方は大きく変化した。それは、生活を共にする猫と男たちにとっても例外ではない。

朝から晩まで家でごそごそやっている飼い主がいる日々を、猫たちはどう思っているのだろう? 普段は留守番をしていることが多いであろう猫たちの日常において、これまでより飼い主との密な時間が多くなったのは紛れも無い事実。
家の中で猫たちとどのように過ごしているのか? 猫たちの様子に変わりはない?

今回は奈良、福岡、ロンドンに暮らす猫つながりの友人知人に連絡をして、コメントと写真を送ってもらった。猫と男たちのひとときの風景を紹介していこうと思う。

すでに猫と暮らしている人、そしていつか猫と暮らそうと思っている人たちにも、猫との日常を考える一つのきっかけになれば、と思っている。


Case 1. キリとロマ&永冨裕幸さんの場合

猫:キリ(キジトラのオス・4歳)、ロマ(グレーの毛のオス・3歳)
男:永冨裕幸(NEW LIGHT POTTERY 代表)。奈良県在住。2015年、オリジナル照明ブランド「NEW LIGHT POTTERY」を設立し注目を集める。
www.newlightpottery.com
Instagram:@new_light_pottery

永冨さんが家にいることが多い状況を、猫たちはどう思っていると思いますか?

どうなんでしょうね、やはりちょっとは嬉しいんじゃないでしょうか。チラチラこっちを気にしている素振りは見せますね。夕方になると、早めにご飯が食べたいのかノートパソコンやiPadの上に乗って仕事の邪魔をしにきますし、zoomミーティングでも気になるからかちょくちょく画面に入って邪魔しにきます。

家にいる時間が増えたことで、猫たちの振る舞いの変化など何か気づいたことがあれば教えてください。

いつもよりは甘える気がします。特にロマは子どもが呼びかけるとすり寄ったり、転がってお腹を見せたりするようになりました。あと、家でご飯をつくることが多くなったのですが、キリに横から食材を盗まれないようにいつも格闘してます。おかげで、いくつもグラスや皿を割りました。

永冨さんのInstagramの投稿で知りました……。自粛生活の毎日の中で、猫たちの存在についてあらためて思ったことはありますか?

やはり家に動物がいるっていうのは、単純に見ていて面白いですよね。人間の生活サイクルとまったく違うので、たまたま同じ家に同居しているだけでそこまで交わらないというか。愛おしいけど、それを猫に悟られないようなソーシャルディスタンスを心がけています。堪らない時は無理やり抱きしめますけどね。

キリとロマ、2匹との出会いについて教えてください。

キリは、知り合いのところで生まれたばかりの子猫を妻がもらってきました。妻ははじめまったく猫に興味がなかったみたいですけど、子猫の可愛さにやられたみたいですね。ロマは保護猫のサイトを通じて迎えました。これも、妻主導で。生後3ヶ月くらいの頃だったと思います。元々捨て猫なので最初はまったく懐きませんでした。当初はかなりの距離感がありましたが、今はようやく膝に乗るように。そんなツンデレなところがたまりませんね。

Case 2. 荷句&定松伸治さんの場合

猫:荷句にく (保護猫出身。2歳のオス)
男:定松伸治(グラフィックデザイナー)。福岡県大牟田在住。近日にもう一匹、猫が仲間に加わる予定。
Instagram:@shinjisadamatsu

家にいることが多くなっていると思いますが、猫の振る舞いに変化はありましたか? 気づいたことがありましたら教えてください。

僕はフリーランスのグラフィックデザイナーで、もともと事務所を兼ねた自宅で仕事をしていますので、猫にとっては普段から僕が家にいることが当たり前になっています。たまに仕事で外出する時は、雰囲気を察知してスネていますね。

こんな毎日の中で、猫という存在についてあらためて気づいたことはありますか?

「猫の瞳がそれはそれは美しいのは、過去に囚われ思い煩いもしないし未来を憂えることもないからなのだろう」。友人がこう言ったことがあるのですが、まったくその通りだと思います。

Case 3. とらちゃん&Yusaku Aokiさんの場合

猫:とらちゃん
男:Yusaku Aoki(写真家)。ロンドンをベースに活動。2019年、ベルギーとスウェーデンを拠点にする出版社「Libraryman」より、作品集『Night Tales』が刊行された。
www.yusakuaoki.com
Instagram:@yusakuaoki

Aoki君はロンドン在住ですが、現在の暮らしについて教えてください。

もともと、夜踊りに行くときやフィルムの現像所に行くとき以外は家に篭るタイプですので、ロックダウンしたあともロンドンでの生活のペースはほとんど変わっていません。家からは食材の買い出しで週に一度出るだけです。ただ、このような状況ですので毎回命懸けです。食材の供給が以前より不安定になりましたので、麺類などは自分で打つようになりました。ひたすら家の中で家事と趣味、制作などに勤しんでいます。

麺打ちとは本格的ですね。Instagramのストーリーなどに登場する猫が気になっていたのですが、その猫について教えてください。

自分の飼っている猫ではありません。毎日、気づくと机の前の窓の外に現れるんです。以前は首輪に鈴がついていて、窓辺に来ると制作中でもすぐにわかりました。「とらちゃん」と勝手に名付け、それなりに愛着を持って呼んでいます。ところが、ある日「Hudson」と首輪の一部に書かれているのを見つけてしまいました。電話番号が添えてあったので、飼い主の名前だと信じたいです。首輪がある日を境に突然取れていたので、今は家出中なのかもしれません。

今この状況で、猫が近くにいることについてどのように思っていますか?

買い出し以外、外に一切出られる状況ではなくなってしまいました。今ではこの猫、とらちゃんは一緒に暮らすパートナーの次に多くの時間を過ごす存在です。変わり果ててしまった人間の世界のことなどつゆ知らず、普段通りに生きている彼女(彼?)を見ていると、なんだか世界はまったく変わっていないかのように思えてきます。やはり猫のようにのんびり素直に生きようと、以前より強く志すようになりました。

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2020/05/19

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