メイン画像
Ambulantcolors

File6.
有山達也(グラフィックデザイナー)

写真・文:久家靖秀 編集:落合真林子(OIL MAGAZINE / CLASKA)

Profile
有山達也 Tatsuya Ariyama

埼玉県生まれ。中垣デザイン事務所を経て、アリヤマデザインストア設立。エディトリアルを中心としたデザイン、アートディレクションを担当。第35回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。ミームデザインスクール講師。東京藝術大学非常勤講師。最近の仕事として、『雲のうえ』(北九州市)、『座・マガジン』(座・高円寺)、『藝える』(東京藝術大学)、『SとN』(佐賀県、長崎県)、『南游行』(大徳寺龍光院)、『Grey List』(グレイ)などがある。


有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也
有山達也

サウンドとグラフィック

グラフィックをやってますけど、上辺のデザインを整えることにはあまり興味がないんです。
表紙の立派さよりも中に詰まっているものが大切。
中身が生きている事を、デザインで後押ししたいと思っています。

ここは倉庫でもあり、昔はバンド練習もできる場所でした。
いい音ってなんだろう、もっとレコードやヴィンテージプレイヤー欲しいなぁ、みたいなところから、はじまっちゃいました。

好きなスピーカーを個人輸入したり、レコードを買いまくったり、
編集委員として関わらせてもらっている『雲のうえ』の取材で小倉のジャズバー「ジャズ・ストリート52」や、岩手の「ジャズ喫茶ベイシー」にも行きました。
展示のための取材でイギリスにも行きましたし、そこそこお金を使ってきてますね。
オーディオとレコード、両方とも好きです。

これまで使ってきたお金を貯めておいて、今の自分の知識をもって一番良いと思うものを選べたら良かったな、なんて妄想をすることもありますが、
おかげでいろんな人と知り合えるようになったので、楽しいです。

オーディオショップ「Grey」の阿部昌和さんもその一人。
最近出来上がったばかりの阿部さんの本『Grey List』は、クラシックレコード好き、垂涎の書籍です。
完成まで6年くらいかかっちゃいました。

もちろんより良い音で聴きたいのですけれど、“格別”じゃなくて良い、楽しく聴ければいいじゃないかという思いもある。
この場所をストイックなラボにはしたくないんです。

音楽が好きになったのは、高校生の頃。

従兄弟にジャズのレコードを借りて友人と聴きまくってたら、だんだん面白くなっちゃった。
予備校生の時は、今では伝説の貸しレコード屋として語り継がれている神保町の「ジャニス」でLPを借りてマメにカセットに録ってました。
まさに心の栄養をくれた場所でしたね。「ジャニスで育った」という人は大勢いるんじゃないでしょうか。

50年代のジャズボーカルなどのレコードジャケットも良いですが、
録音された当時の空気感を体感できるオリジナルの音質は、どんなに高度な現代の技術をもってしても再現できない凄さを感じます。
いまオリジナル盤は高額ですが、二度と戻ることができない「時代」を味わえる。
すごく贅沢だなって思います。

歌に育てられたなぁ。
最近のものは、なかなか覚えられないけど。

音もそうですけど、歌詞も好きなんです。
「印刷されている言葉」と「音階に乗った状態で聞く言葉」は全くの別物で、
繰り返し聴いていくと歌詞が自分の血肉になっていく感覚がありました。

空気感の様なものと合わせて、“何か”が自分の中に詰まっていく感じ。
それが今の仕事に繋がっている自覚は、ないんですけどね。

有山達也

2022年 東京都中央区


久家靖秀 Yasuhide Kuge

写真家。主な作品に、写真集『アトリエ』(FOIL)、『Mnemosyne』(HeHe)、『ニッポンの老舗デザイン』(マガジンハウス)、『デザインの原形』(日本デザインコミッティー)など。美術、工芸、デザイン、舞台芸術まで創造の現場を撮影し続けている。
https://kugeyasuhide.com/


前の回を見る <  > 次の回を見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

2022/05/07

  • イメージエリア

  • テキストエリア

    CLASKA ONLINE SHOP

    暮らしに映えるアイテムを集めた
    ライフスタイルショップ

    CLASKA ONLINE SHOP